韓国 パク大統領への抗議集会 再び最大規模に
韓国のパク・クネ(朴槿恵)大統領の知人らが職権乱用などの罪で起訴された一連の事件をめぐり、国会でパク大統領の弾劾を求める議案が来週にも可決される可能性が高まっている中、ソウルの中心部では26日夜、大統領の退陣を要求する抗議集会が5週連続で開かれていて、参加者は今月12日に続いて、民主化以降、最大規模のおよそ26万人に上っています。
韓国の検察がパク・クネ大統領の長年の知人と側近の合わせて3人を職権乱用などの罪で起訴し、パク大統領についても「共謀関係にあった」とする判断を示して以降、初めてとなる大規模な抗議集会は、ソウル中心部の広場で26日午後から始まりました。
厳しく冷え込んで初雪が降るなか、多くの人々が集まっていて、警察によりますと、参加者は、26日午後7時の時点で、およそ26万人に上っているということで、今月12日に続いて1987年の民主化以降、最大規模となっています。また、26日は、裁判所が初めて、大統領府から僅か200メートルまでデモ隊が近づくことを許可し、参加者たちはプラカードを手に「パク大統領は退陣しろ」などと繰り返し叫びながら行進しました。
大統領府に続く道は、警察のバスやバリケードでふさがれ、その前で機動隊がデモ隊とにらみ合いを続けていますが、これまでのところ衝突などは起きていません。
集会に参加した20代の男性は「家でじっとしていることができずにここに来た。これだけの国民が退陣を求めている以上、パク大統領はそれを理解して退陣すべきだ」と話していました。
一連の事件をめぐって、パク大統領の支持率は最新の世論調査で歴代最低の4%まで落ち込んでいて、ソウル中心部での大規模な抗議集会の開催も5週連続です。
また、野党側は来週にも、国会でパク大統領の弾劾を求める議案を発議して採決にかける構えで、与党の一部の議員も賛成に回る姿勢を示していることから、議案が可決されて大統領の職務が停止される可能性が高まっており、パク大統領に対する反発が収まる兆しは一向に見えません。